1章:「決意」本物のプロと一緒に、人生を賭けたい
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- 濱田が起業したのは必然だった。
幼少の頃から「社長」への漠然とした憧れもあった。
就職活動を経て、初めて入社した証券会社では、未上場企業を上場させる仕事を専門としていたため「創業経営」がもつダイナミック、且つドラマティックな場面を何度も目の当たりにしてきた。そんな経験も起業への想いを増幅させたことは、間違いない。
「この社会で働く人々の中に、プロとしての自覚や覚悟をもって仕事をしている人は一体どれくらいいるのだろう・・・。一流のビジネスパーソンを目指して日々自分を磨いている人がどれくらいいるのだろう・・・」
20代半ばの頃、濱田はそんなことを考えていた。
濱田には「自分はプロだ」という誇りがあった。
常に本気の真剣勝負。
自分は、たまたまスーツを着てオフィスで仕事をしているが、ユニフォームを着てグラウンドでプレーするメジャーリーガーと何一つとして変わらないと思っていたし、常にそうあるべきだと自分を奮い立たせていた。
しかし残念ながら(当然ながらというべきか)チームメイトには「アマチュア」もいれば「草野球」で自己満足に浸る者もいた。
「本物のプロを目指すチームメイトと共に、同じ志をもって、人生を賭けた仕事をしたい」
その強烈な情熱こそが「起業」の動機だった。
自分の夢に忠実に生きる、そんな決意をした。